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バングラデシュで現地インターン?

VENTURASから始まる私のキャリアパス

2025年9月29日

こんにちは!VENTURASで9月から現地インターンを開始した福田美桜です!

私は、今年の9月からバングラデシュの首都であるダッカに移住し、現在はダッカの現地オフィスでインターン生として勤務しています。

イギリスにあるサセックス大学の国際関係学と国際開発学の学士号を取得後、1か月程のオンラインインターン経験を経て、VENTURASで現地インターン生になることを選択しました。

↑ こちらはオンラインで教えていた日本語アカデミーの生徒と初めて対面で会った日の写真。

今回のブログでは、以下の3点についてお話していきたいと思います

1.なぜバングラデシュでインターンなのか?

2.なぜVENTURASなのか?

3.滞在開始からの一ヶ月間に生で感じたバングラデシュ


1.なぜバングラデシュでインターンなのか?

大学で専攻していた国際関係学と国際開発学を通して、貧困の構造はどのようになっているのか、なぜ貧困は未だに解決されないのか、などの点を世界の事例や歴史に着目しながら深く学びました

しかしながら、大学での学習を無事に終えた一方で、ふと心のどこかで「私が世界の貧困を語れるのか?」という疑問を抱いている自分がいました。なぜなら、これまで旅を通して訪れてきた国々は全て先進国や新興国であり、一度も発展途上国に足を踏み入れたことはなかったからです

「発展途上国の貧困問題についても、あれほど学問的に向き合ってきたのにも関わらず、発展途上国を実際に目にし、体感したことがない......。そんな自分が、果たして本当に世界の貧困問題の解決に貢献出来るのだろうか。」そんな悩みを抱えながら、大学卒業前に自分のキャリアスタートの地点を探っていました

今は世界中どこにだって飛び立ってチャレンジできる時代。自分の最初のキャリアを探っていく中で、やはり発展途上国を自分自身で訪れ、体感し、知るべきだと思い、様々な発展途上国の求人を調べました。そして、その中で最も引き付けられたのがこのバングラデシュでした

大学時代、ロヒンギャ危機がテーマのエッセイを書く際に、様々な動画や論文を通してバングラデシュのことを学んでいましたが、当時、バングラデシュと聞いて頭に浮かぶのは「貧困」「ロヒンギャ危機」「コックスバザール」「ミャンマーとインドが隣国」ということだけ。それ以外の伝統的な食べ物や観光地、インフラなど、人々がどのような生活を送っているのかというイメージがほとんど浮かびませんでした。

もちろんその後、インターネットやYoutubeでも検索してみましたが、そのほとんどは短期間滞在する旅行者のブログ。なんとなくイメージはつくけれど、やっぱり体験してみないとわからないであろう未知の世界。自分が生まれ育った日本と同じアジアとして地域分類を受けている国だけど、本当に同じアジアなのかと少し信じがたい光景が広がっているバングラデシュの世界に興味が湧きました

親に相談して一番気に掛けられたのは、もちろん未知の世界での身の安全。わが子の初めての発展途上国に心配の気持ちがあふれ出ている様子でしたが、その心配をよそにバングラデシュの地に足を踏み入れたい気持ちが止まらない私。最終的に親の同意を経て、私はバングラデシュでのインターンを決意したのです

↑ 到着一週間足らずで原因不明のものもらいのような症状を発症。ここでは検査の結果を待機していただけで、入院はしていませんが、それにしてもこんなにも早くバングラデシュの病院にお世話になるとは思っていなかった(笑)。

2.なぜVENTURASなのか?

幼い頃から貧困を解決したいという気持ちと共に成長してきましたが、中学生の頃に国際協力の道を目指すことを決意しました。きっかけは、中学生の時に道徳の時間に視聴した動画。「ガーナで生まれ育った2人の幼い兄弟が病気の母親の代わりに教育を受けずに働いている」という貧困と教育を題材に扱った動画でした

自分が恵まれているとは知らず、小学生の頃から「教育は嫌でも受けなければならない、義務だから。」と思いつづけていた私。唯一持っている一本のペンを握り、そのペンを使ってノートに文字を書き学習するその時間にとても喜びを感じている彼らを見て、胸が痛み続けました。なぜなら、その動画を見るまでは「世界にはご飯が食べたくても食べられない人々がいる」ということは理解していた一方で、教育という観点で貧困を考えたことがなかったからです。「自分が当たり前に得ていた教育の権利は、誰かにとっては当たり前じゃない。」という教育の不平等の問題をその時初めて痛感しました

その後、大学時代にはいくつか選択できる授業のうちの一つに「教育と国際開発」という授業を選択し、世界各国の教育のシステムや歴史を学びました。その中でも、特に興味深かったのは、教育とパワー(資本力や権力等)、そしてアイデンティティの関係性です。それは、教育は資本力や権力を持ったものに左右され、その教育を行う社会に属する人々のアイデンティティにも影響を及ぼすというもの。つまり、教育は自由ではなく、国境や国籍など、それぞれの社会に基づき制限されていて、人々はその影響を受けているということです。これは、誰しもが自由に学びを探求できるわけではなく、「生まれ育った社会がたまたまそこであったから」という理由で教育を受ける権利までも失ってしまうという悲しい世界の現実を学術的に分析しています

残念ながら、未だに、世界においては、教育というのはただ生きていれば当たり前に巡り合い、受けられるものではない。まるで定めのように自分が生まれ育った環境に左右されてしまう。そんな深刻な教育の不平等に対して、中学生の時に味わった感情を大学ではより深く味わうこととなりました。

このような経験から「自分が属する社会や環境に左右されず、一人一人が自由に学びを探求できるように世界の教育を変えていきたい」という思いがより強くなった私は、教育という観点からの開発アプローチを行うことが出来るキャリアパスを考え始めました

そして、そこで偶然見つけたのが、「バングラデシュ × 教育の観点からの開発アプローチ」のビジネスを行うVENTURASでした。"Future beyond Destiny" まさにこの言葉がまるですべてを語っている様に、「意志ある個人が、それぞれの生まれ持った才能を発揮し、境遇に関わらず主体的により良い未来を選びとれるような社会構造をビジネスを通じてつくること」を目指している日系のスタートアップ会社です

見つけた瞬間、「ついに見つけてしまった!!」と目をパッチパチに見開きらきながらそう心の中で叫んだのを覚えています

私がVENTURASに感じた魅力は、単に発展途上国で教育の観点からの開発アプローチの条件を満たしているからということだけではありませんでした。もちろん自分の興味に当てはまる条件を満たしていることも重要な魅力ではありましたが、それに加えて非常に面白いとおもったのは、発展途上国での教育の観点からの開発アプローチの一つとして、日本語に着目している点です

正直、イギリスで暮らしていた際、「日本語って本当に日本でしかつかえない、日本人の為だけの言語だな」と感じることが多くありました。しかしながら、VENTURASではバングラデシュのエンジニアに日本語を教えることを通して、彼らが日本で働く道を切り開くだけでなく、バングラデシュでの就業の問題解決にもアプローチしているということを知り、驚きました。なぜなら、日本語をバングラデシュの社会問題解決の糸口の一つととらえていたからです。このアプローチを知った時、「日本語が日本人の為だけにあるという自分の考えは間違っていたんだな。日本語には自分が想像しているよりも可能性があるんだな。」と考えさせられました。そして、それと同時に、非常に面白いアプローチだなと思いました

↑ レクリエーションクラスにて、折り紙を通して日本文化と日本語を教えました。手に持っているのはカエルと鶴。

バングラデシュという未知の世界で面白いアプローチを通して社会問題を解決しようとしている会社。とても興味が湧きませんか?私は見つけたその瞬間から、もうあふれだしている自分の興味を止めることは出来ませんでした。そして、気が付けばそれから2か月が経過した時にはもうダッカに身を置いていたという訳です

↑ こちらの楽しそうに目を輝かせながらも、時には真剣な表情で作業に取り組む姿を見せる彼らは、STEMONクラスの生徒達。自分でモーターやセンサーなどを設置した車を動かす為にパソコンでプログラミングを入力しています。


3.滞在開始からの一ヶ月間に生で感じたバングラデシュ

インターネット上で多く語られるバングラデシュは、、、ゴミがそこら中に散乱している。そのせいで時々匂いもキツイ。大気汚染も深刻化しているし、交通インフラが発達していないから渋滞がひどい。クラクションが響きまくり.......等ですが、実際はどうなのか

私がお伝えできる回答は、「はい、そうです。それがバングラデシュです。」です。バングラデシュでは日本では遭遇することがないそのような光景が目の前に当たり前に広がっていて、私が今まで訪れた15余りの国々では体感出来なかった世界がそこにはあります。まだ滞在し始めてから一ヶ月足らずですが、すでにそれらの情報は正しかったということを身をもって知りました

その一方で、やはり訪れてみなければ感じることの出来ない、インターネットでは見えなかったバングラデシュの魅力もすでにたくさん体感し始めています

残り六か月のバングラデシュでのインターン生活、長いのか短いのかはわかりませんが、訪れなければわからない、自分自身で感じるバングラデシュと、その地でのインターンの経験を限られた時間の中でも存分に楽しんでいきたいと思います。そして、そうして私が感じたバングラデシュを今後もみなさんに共有していきたいなと思います

↑ 首都ダッカのとある一角。日本とは異なる服装、交通、環境が広がっている風景に思わず写真をパシャリ。