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7か月間の現地インターンを振り返って

· 現地インターン,途上国,バングラデシュ,海外インターン,国際交流

こんにちは!バングラデシュにある日系スタートアップ、VENTURAS LTD.で現地インターンをしている福田美桜です!

2025年9月から始まった私の現地インターンシップもついに終わりを迎える時が来ました。

今回のブログでは、この7ヶ月を振り返るような形で、このインターンに参加した目的から、実際にインターンとしてやってきたこと、インターン中に成長できたこと、達成できたこと、チャレンジングだったことなどをご紹介しようと思います。

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→現地の社員さんたちと川辺でティータイム~♪

インターンに参加した経緯と目的

私はバングラデシュに来るまで、発展途上国に足を踏み入れたことがありませんでした。幼い時から、貧困問題の解決に興味を抱き、大学では国際開発学を通して、発展途上国や貧困などについて深く学習していましたが、発展途上国を実際に目にして体感したことのない自分が本当に世界の貧困を語れるのかと、キャリアスタートを前に自分自身に問いかけていました。

そんな中、見つけたのが「バングラデシュ × 教育の観点からの開発アプローチ」を行うベンチュラスでした。もともと、教育で貧困問題を解決しようとするアプローチに興味を持っていた私は、「実際に発展途上国で教育現場に入り、教育分野での業務経験を積む」ということを主な目的として、この現地インターンの参加を決めました。

実際にインターンとしてやってきたこと

今振り返ると、本当にたくさんの業務に携わらせていただいたなと、そして、「自分もよく頑張ってきたな」と思うぐらい、マルチな分野での自分の成長を感じます。

当初は、「教育」を主な目的としてインターンに参加しましたが、実際に行った業務は、日本語教育やSTEM教育の講師や教材作りにとどまらず、ウェビナーへの登壇、現地の大学訪問、人材採用、現地小学校へのマーケティングなどなど、多岐にわたります。

スタートアップでVENTURASという会社がまだ大きくないということもあり、社長直下で働くことが可能なこの環境では、社長の上田代里子さん自らフィードバックを下さるだけでなく、こなせる業務の可能性を広げられるように、それぞれのインターンの個性を見ながらいろいろな業務に携わらせていただけました。

今後のキャリアパスの基盤になるインターンという期間に、自分の可能性を試し、社長から直接フィードバックをいただける環境は、とても充実した濃いインターンシップ経験を可能にしてくれました。

インターンを通して成長できたこと

この現地インターンでの自分の成長度は、インターン参加を決めた時の自分の予想を遥かに上回っていました。

先ほどもお話ししたように、この現地インターンを通して、私は多岐にわたる業務をさせていただきました。それは単に「体験」というレベルではなく、「実際に業務を遂行する」というレベルで、7ヶ月間、フルタイムで業務をしてきました。

そんな見るからにハードな期間を通して、まず私が成長できたこととして挙げられるのは、タスク管理能力です。

もともとタスクが管理できなかった訳ではありませんが、これまで学生だった時にはあまり体験しなかった数のタスクをこのインターンで経験しました。これは、タスクにかかる総時間が多いということではなく、数が多いということなので、一つあたりにかけられる時間が少ないタスクがたくさんあることを指しています。特にそう感じさせたタスクが、メールやチャットの返信や、スケジュール調整です。

学生時代には基本タスク(学習)を行う人物の中心は自分ですから、自分の中でうまくマネジメントして学習していくプロセスが基本でした。また、授業の時間割は基本決まっているため、そのコマに基づいてうまく勉強などの時間管理をすれば良いだけでした。

しかし、このインターンの業務では、基本どのタスクにも他の人とのコミュニケーションが欠かせませんし、スケジュールも一から設定しなければいけません。例えば、教材づくり一つとっても、どういう教材を作成していくかをチャットやミーティングで決めた後、作成後には確認をお願いしたり、修正したりとたくさんのコミュニケーションが必要になります。つまり、肝心な教材を作成する段階以外にも、それまでの段階で細かいタスクが散らばっているということです。

そのような形で様々なタスクを並行して行うとなると、「あのチャットの返信をしなきゃ」「あっちのタスクの進みはどうか」「あのミーティングの日程を確定させなきゃ」などのやることが混在していて、小さいタスクから大きいタスクまで、すべてのタスクをうまく管理しないと、優先順位を間違えて特定のタスクに遅れが出てしまう事態になります。しかも、当たり前ですが、自分のしたことは自分にだけ返ってくる学生時代とは違い、業務ではそれが他の人の迷惑になります。社会人にとっては当たり前のことなのかもしれませんが、社会人未経験の新卒であった私は、タスク管理の重要性をこれまで以上に噛み締めながらインターン生活を送りました。

最初の方は、気づいたら溜まっていくメールやメッセージの返信と、終えなきゃいけないタスクの時間配分を間違えて、あまりスムーズに仕事をすることができませんでしたが、今は自分なりに自分に合った仕事のタスク管理スタイルを見つけて、それなりに効率よく業務を行えるようになりました。

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→最後のレクリエーションクラス。福笑いやあやとりをして過去一盛り上がって終えることができてとても良い思い出になりました。

加えて、私が成長できたこととして挙げられるのは、教材作成能力です。特にレクリエーションクラスの教材作成を行う際に、単に楽しむことが出来る内容ではなく、どうしたら楽しみながら日本語を学んでもらうことが出来るのかという点を考えて作成することに最初は苦戦していました。「日本語×楽しい」ならできることはたくさんあると思いますが、様々な制約(授業時間や生徒の日本語レベルなど)を考えながら、いかに効果的な授業を提供できる教材を作成するかという点は、これまで全く経験したことがなかったため、最初は教材の作成にかなり時間を要しました。

また、他に苦戦していたポイントとしては「伝える」と「分かる」は違うという点です。日本人の私から見ればわかりやすいスライドでも、日本語を学んでいる生徒にはわかりづらいことがたくさんあります。例えば、日本人に「あやとり」といえば、何を指しているかすぐにわかると思いますが、あやとりをする文化がない国の人には、「あやとり」という言葉どころか、その遊びが何なのか、という概念を一からわかるように伝える必要があります。しかし、説明を端的に終わらせなければ実際に遊んで楽しむことが出来ないなどの時間の制約も加わり、いかに生徒が分かりやすい教材を作るかという点を工夫する部分にも苦戦していました。

当初は教材作成に時間をかけすぎて、ほかのタスクがうまく回らないなどの問題が多少ありましたが、今は前ほど時間をかけずに作れるように成長しました。教育分野での経験を積むことをインターンの目的にしていた私にとって、とても意味のある成長を遂げることが出来たと思います。

インターンを通して達成できたこと

成長できたことに加えて、私がこのインターンを通して達成できたこととして挙げられるのは、インターンに参加する目的でもあった「発展途上国を体感すること」です。このインターンを通して、現地のご飯・お祭り・服装を体験できただけでなく、現地の小学校や大学、また不運にも現地の病院に何度か訪れることができました。また、社員旅行でちょっぴりリゾートなホテルにも行くことができて、短い期間でしたが、バングラデシュの生活の一部をよく体験できました。これらは、旅行でもある程度は達成できるかもしれませんが、これほど色々な経験ができたというのは、働く・住むということを通して得られた賜物だと思います。

まだまだ、発展途上国を語るには全然経験が足りないですが、少なくとも、発展途上国をイメージしたことしかなかった数ヶ月前の私からは変わることができました。

インターン中にチャレンジングだったこと

たくさんの素晴らしい経験を積むことができましたが、もちろんチャレンジングだったこともたくさんありました。特にバングラデシュならではなのが、汚さと煩さ(うるささ)に慣れるということです。

恵まれていることに、日本という稀にゴミで散らかっている公共エリアを見る環境で育ったため、バングラデシュのゴミが土のように地面に広がっている環境には、覚悟はしていましたが、慣れるまでに時間がかかりました。もちろん匂いもひどく、大気汚染と相まって、とてもじゃないけど呼吸して肺が喜べる環境ではありませんでした。

また、昼夜問わず大音量で鳴り響くクラクションを、風の如く自然なものだと受け入れるまでにも時間がかかりました。特に最初の方は、寝ている間にクラクションによって起きることが何度もあったので、休まった気がしない日が続いたこともありました。今では、「俺ここ走ってるよ」程度の主張をするためにクラクションを鳴らすことも理解できて、むしろ車やリキシャに乗っていて「なんでクラクション鳴らさないの?危ないじゃん!」なんて心の中でしょっちゅう感じるまでになりました。

このように、汚さとうるささは、私のインターン当初の乗り越えなきゃいけない試練のようなバングラデシュの現実でした。

一方で、それを体験したかったというのも事実としてありました。なぜなら、それこそが発展途上国の問題の一部をわかりやすく示しているからです。ゴミの収集システムや信号の設置を含む道路の整備が充実していないというインフラの問題がわかりやすく表れていて、そこから学ぶこともたくさんありました。また、物乞いがたくさんいる悲しい現実もたくさん目にしてきました。実際に目の前でその問題を見て、解決したい気持ちは湧くけれど、どうアプローチすればここからこの国が総合的に発展していけるのかは、まだ自分にはわからない、自分は発展途上国にいても大して貢献出来ない、今の自分のちっぽけさも深く実感しました。

また、バングラデシュは表面的に見ると、汚くて、くさくて、うるさいの三拍子が揃っていて、あまり魅力を感じないかもしれませんが、どんどん発展していくほどエナジェティックな一面や、困っている人がいたら知らない人同士でも団結してすぐに助けようとしてくれるとても優しい一面があるなど、時間をかけてわかる魅力がバングラデシュにはたくさんあります。そのため、日本とは大きく違うバングラデシュの環境に慣れることはチャレンジングではありますが、それを上回る魅力を感じながら、毎日刺激的な一日を過ごすことができて、とても貴重な時間でした。

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→リキシャに乗りながら見えた夕日。

最後にインターンを振り返って...

このインターンを始める前は、「途上国の貧困問題の解決に貢献する国際的に活躍できるような人になりたい」という、なんとも抽象的な考えでしか自分のキャリアを考えることができていませんでした。なぜなら、そうは言いつつも発展途上国に行ったこともなければ、実際に発展途上国で仕事をしたこともなかったからです。きっと私みたいな人はたくさんいると思います。

この数ヶ月のバングラデシュでの様々な経験は、私のような国際的に活躍できるようになりたいとまだ抽象的にしか考えられない人のキャリアの基礎を固めてくれる非常に有意義なものばかりでした。実際に私がこの数ヶ月を振り返って、自分がこれほどにも成長できたのかと驚くように、バングラデシュでの長期インターンは、仕事の面以外でも想像以上に自分を多角的に成長させてくれました。

本当に最初のキャリアでこのインターンを選んでよかったと、今、心から感じています。そして、自分で選択した環境を最大限に生かしながらインターン期間を駆け抜けて成長した自分にひとまずお疲れ様、と言いたいです。

決して単純で簡単な数か月とはならないと思いますが、ぜひ私と同じように、たくさんの人がこの貴重で刺激的な日常の経験を通して、成長していっていただけたらなと思います。

これまでブログを読んでくださりありがとうございました。

ちなみに...

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