2020年8月から日本語インストラクターのインターン生として活動している岩野逸希です。
初めて授業をしたときから約5か月経ちました。時の流れの早さと生徒の日本語の上達の早さに驚くばかりです。今回のブログでは、そんな5か月を振り返って今感じていることをお伝えできればと思います。
とにかくがむしゃらにやっていた
まず、最初の1か月くらいはとにかく時間内に収めることと、日本語を正しく教えることで精いっぱいでした。今までに日本語を教えたことは当然なく、また、緊張しやすく英語も得意なほうではなかったので事前に英語でスクリプトを書いて授業に臨んだり、終わった後は振り返りをして次の授業で意識するようにしていました。
授業に慣れると、ただ日本ではたらくために言語を学ぶのではなく、楽しく勉強してほしいという思いで授業の最初に1min Japanese Cultureという時間を設け、毎週1つ日本の文化を紹介しました。例えば日本の教育制度を紹介した際には、生徒たちがバングラデシュの教育制度を教えてくれ、先生と生徒間のやり取りが増えるきっかけになったと思います。私自身何も知らないバングラデシュのことをたくさん教えてもらい、授業が楽しみになっていきました。
一方で大変なことや悩むこともあります。やはり、リモートでコミュニケーションをとることには限界があるなと感じます。私自身去年の3月から1度も大学に行かず、ずっとオンラインで授業を受けていますが、オンラインは自分のペースでできたり家から受けられるというメリットがある一方で、授業の雰囲気を感じにくくモチベーションも保ちづらいと実感しています。
バングラデシュの生徒たちは仕事や大学の授業に加えて日本語の勉強をしている人が多いため、より高いモチベーションやマネジメント能力が求められます。本来なら生徒と直接会って授業をし、日本語の勉強だけでなく個人として関わることが理想です。し
かし、物理的にそれができないためなかなか生徒一人一人のモチベーションなど内面までのサポートができず、私自身の力不足もあり、生徒の数が減ってしまったときはとても歯がゆい思いをしました。
最近では、目の前にいる人のために精一杯やろうという気持ちで授業に臨んでいます。生徒の数が減り、残っている生徒のモチベーションも少し下がってしまっていた時、「私は皆さんが来てくれる限り、精一杯授業をします」と彼らに伝えました。すると、その時にいた生徒が「先生が授業してくれること自体が自分のモチベーションになっている」と言ってくれ、今までやってきてよかった、彼らに出会えてよかったと心から思いました。
このように、まさに日々試行錯誤しながらも生徒たちに楽しい授業を提供できるように努力しています。残りの期間も楽しく生徒にとっても私にとっても素敵な時間にしたいです。