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かけがえのない時間

貴重な経験、感謝、そして恩返し

· バングラデシュ,リモートインターン,日本語教育,日本就職,オンラインインターン

こんにちは!

インターンの松村です。

 

時が経つのはたいへん早いもので、このVenturasに仲間入りしてから既に1ヶ月が経過しました。

さて今回は、私がこの1ヶ月どんなことをしてきたのか、そして今感じていることは?

そして更にはバングラデシュと日本の文化の違いで驚いたことなどを紹介していきたいと思います。

今回も少しばかり長くなる予感がしていますが、お付き合いしていただけると幸いです。

①どんなことをしてきたの?

私がこの1ヶ月行なってきた活動は3つです。

1つ目は月、火、水、木の昼と日曜日を使って行われる社内ミーティングです。設立が2015年と、創立したばかりのVenturasですが、その事業拡大のスピードはどこにも類を見ないほど早いです。常に革新的な事業を見いだし、それを実現実行していくこの会社ではミーティングでの情報シェアと意見の共有がたいへん重要になってきます。これ以外にも新しいプログラムが行われる際には研修が行われたり、デモが行われたりと、常にフィードバックと改善が進められており、この発展のスピードに対応していくためにチーム一丸となって仕事をしています。

2つ目は日本語教育事業です。バングラデシュでは日本の4割程度の国土の中で日本より多くの人が生活しています。そんなバングラデシュの人々はエンジニアとなる人が非常に多く、国内での供給が溢れかえっています。その一方、日本ではエンジニアという職業は足りていません。じゃあその日本の需要とバングラデシュのエンジニア供給を結びつけようよ!ということを目的として日本の会社との架け橋役を務めているのがこのVenturasなのです。しかし一概に日本との架け橋とは言っても、ただ繋ぐだけでは日本側にも受け入れてもらえません。そのため、これから日本での就職を目指す人、日本への就職が既に決まって準備をしなくてはならない人、そういった人々に対して日本語教育も事業の一つとして行なっているのです。学級も入学順に様々に分かれ、授業もひらがなカタカナクラスから始まり、単語クラス、文法クラス、漢字クラス、会話クラス、ビジネスクラスと多様に編成されています。私は土曜日のひらがなカタカナクラス、単語クラス、漢字クラスと日曜日の漢字クラスを受け持っているのですが、他の曜日や時間帯でも、大変素晴らしい技術を持った先生方が熱意を持って授業をしており、私は彼らに刺激をもらうだけではなく、様々な指導技術そのものを学ばせてもらっています。

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3つ目は資料作成です。全ての授業で実際に使うパワーポイントはもちろんのこと、全て英語での授業になるため、英語力に自信がない私はある程度の原稿を作成して授業に臨みます。さらにそれに加えて、私たちは音声ファイルの作成も行なっています。みなさんも学校の英語の教科書を購入した時、英語の音声が録音されたCDが付属されていたことはありませんか?実は私たち、授業で使う教材も全てVenturasで作成しているものなので、その音声ファイルも自ら作成していかないといけないのです。

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以上3点のことを今の段階では毎週、毎日行なっているのが私の現状の取り組みです。

②今感じていることは?

私がこの1ヶ月間インターンをしてみて感じていることは、自分自身の成長です。まず私事ですが、実は私は機械に非常に弱かったのです(笑)

スマホはなんとか使っていたのですが、PCとなるともういろはも分からないような状態でした。しかしこのインターンをしていく中で、zoomで主催者側となり授業を行なっていかなくてはならないだけでなく、マイクロソフトのWord、PowerPoint、Excelの技術、更にはGoogle系のアプリ(ドライブ、ドキュメント、ミート、スライド、スプレッドシート、ジャムボード、カレンダー、Gmail、クラスルームなど)のスキルも求められました。Google系のアプリなんてGmailアカウントすら持っていなかったような状態だったのに、今では多くのアプリを使いこなせています。これは自分でも感じるくらい大きな成長となっています。しかしそれ以前に、1人の先生として、1人の社員として企業に参加することで人として本当に成長出来ている気がします。これはよくCEOの上田とも話すことなのですが、このコロナウイルスの影響で世界中の人たちが消極的になってしまっているいまの世の中で、リモートでバングラデシュ人に日本語を教えている人が果たして何人いるだろうか、ということです。おそらく私たち以外にはそういないのではないでしょうか。この革新的で貴重な経験をさせていただいているという事実には感謝しかないです。

しかしその一方で難しさも感じています。ひと口に日本語学習者といってもそれは様々で、スタートが同じでも理解力が早い学生もいれば出遅れている学生もいる。日本語を音で覚える学生は発音は誰よりも綺麗だけど応用できない。その一方バングラデシュの母語であるベンガル語と日本語を変換しながら覚える学生は意味をよく理解している反面、発音はそれほど上手くはなかったり.....。もちろん全員がやる気に満ち溢れているわけではありません。やる気のない学生、授業にあまり参加してこない学生へのフォローアップも必要で、逆に予習が完璧な学生は、授業でむしろ他の学生の言葉を遮ってまで答えてしまう。彼らばかりが発言すると他の人の勉強にならないため、そこにも気を配らなくてはならない。また英語での授業とはいえ、彼らの母語はベンガル語です。英語すら抽象的な説明をすると首を傾げる人もいる。さらには出身も様々で、地方大学出身の人もいればバングラデシュ屈指のエリート大学出身の人もいる。そんな彼らを最終的には全員日本での就職に繋げていかなければならず、そのために十分な日本語力を養っていかなくてはなりません。そういった彼らに対して一斉授業の中で一人一人に目を向けながら行う授業というのは容易ではなく、常に試行錯誤しながら、またミーティングなどでシェアをしながら今後の方針を決めていっています。こうした活動に私はどうしようもない難しさを感じていますが、同時に楽しさも感じています。また、日本語がゼロレベルの学習者とは要領を掴むと本当に感動するほど成長が早く、その成長を日々嬉しくも感じています。

③入社してわかったバングラと日本の違い!

ここまで長々と書かれたブログ、読んでくださって本当にありがとうございます。

最後は少し変わって、みなさんも「へぇー」と思えるバングラデシュと日本の違いについて紹介したいと思います!

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今日私がメインで取り上げる話題は宗教についてです。皆さんバングラデシュで信仰されている宗教は何か知っていますか?

それはイスラム教です!

イスラム教徒が国民の9割を占めるバングラデシュ。そんな彼らの生活に少し迫りたいと思います。

まずイスラム教では毎日昼にお祈りがあります。そのため私たちの時間割でも、お祈り休憩という時間が設けられています。日本で言う昼休みのようなものですかね。さらに驚くことは休日です。

みなさんは休日は土日が当たり前だと思っていませんか?

しかしそれは大きな間違いです。世界中どこでも土日が祝日だというのはただの日本人のステレオタイプに過ぎません。

日曜休みというのはキリスト教文化によるものなのです。神が天地創造の7日目に休息をとったためその日が安息日と言われるようになり労働をしない日になったという話を聞いたことのある人は多いでしょう。お祈りも日曜日に行われますよね。日本が日曜休日を取り入れたのは1870年代、文明開化の流れの中で政府が採用したのが始まりだそうです。欧米との交易が盛んになる中で休みが合わないと不都合だ、といった理由があったようですね。一方、イスラム教ではこの安息日が金曜日と定められています。というのも、イスラム教徒にとっては金曜日が礼拝のための重要な日となっています。先程も述べたようにイスラム教では毎日お祈りはするのですが、金曜の昼だけは特別で必ずモスクに行って合同で礼拝をする集団礼拝の日とされています。これは預言者ムハンマドがメッカに入城したのが金曜だったことに由来するようです。この文化に基づいてバングラデシュでは金曜と土曜が休日とされているのです!

つまり日本人にとって休日の日曜日はバングラデシュにとっては週初めの忙しい日です。そのため私にとっても日曜日は1週間でむしろ最も忙しい日のひとつです。昼も夜も社内のミーティングがあり、その間に授業も行わなくてはなりません。

世界は土日休みが常識というわけではないんですね。イスラム圏に旅行するときなどは「金曜で行きたいお店しまってた!」なんてこともあるかもしれないので、ぜひこのことは頭の片隅にでも入れておくといいかもしれないですね。

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そしてもうひとつ、イスラム教にはラマダンという断食の文化があります。ラマダンとは、1年の中で太陰暦の中の9番目にあたる月を指します。イスラム教ではその一ヶ月を神聖な月として日の出から日没まで、飲食や喫煙などをしてはならないとしているのです。ラマダンの開始は今でも伝統的な手法で月の観測をし、新月であることが確認されるとそれにあわせて、ラマダンの開始が宗教省によって宣言されます。そのラマダンは次の新月になる頃まで続き、ラマダンが明けるとイード休暇という休みに入ります。イード休暇とはイスラム教で定められた宗教的な休日であり、イスラム教国では1年の中で最も盛大なお祭り、お休み期間となります。これは要するに断食月の終わりを祝うもので、公式には3日間の休みがあります。この時期に労働者は故郷に帰り、家族みんなで過ごしながら祝宴を迎えるそうです。そのためこの時期バングラデシュではとんでもない帰省ラッシュが見られます。また、前もったボーナスおよびハッピーマネーが雇用者、または富める者から貧しい者に振舞われ、国全体がお祭りムードに包まれるそうです。

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これが私がVenturasに入社してから知ったバングラデシュの文化のひとつです!

私はこれからも続くインターンの中で、少しでもこの貴重な経験をさせて頂いているVenturasになにか返していくことが出来たらいいなと思っています。

大学の授業などと両立しながらの活動でなかなか寝る時間もなく大変なこともありますが、この充実した日々の中でまたさらに少しずつ成長していこうと思います。

今回の内容は以上となりますが、最後に、ここまで長くこのブログにお付き合い頂き、本当にありがとうございました。これからも皆様の健康をお祈りしております。ありがとうございました。